01月26日付 ニュース 社会の報道「ストーカー殺人、怠慢捜査の関係認めず・東京高裁 (rd.nikkei.co.jp)」へのコメント:

いわゆる「桶川事件」の国家賠償責任を問うた裁判の、東京高等裁判所での判決が出た。

裁判所は、明確に警察の捜査の怠慢を認めた。当然であり、厳しい判決だ。賠償金額は500万円だったっけ???

しかし、被害者の遺族は大変失望しているようである。
心情的には非常に理解できるが、おれは妥当な判決であると評価する。

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遺族の心情は「警察が捜査してくれなかったから、娘は殺された。娘の死は警察の責任だ」ということに尽きる。
「桶川事件」における警察の対応は、あきれてものが言えぬほどお粗末なものであるが、考えてみて欲しい。被害者を殺したのは、自殺した犯人ではなかったのか。

警察の対応は、遺族にとっていかにも憎い仕様(しざま)であるが、娘の死の責任を問うというのは「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」の論法ではないか。

「桶川事件」は、白昼の被害者殺害という最悪の結果を招いたことにより、大きくマスコミに取り上げられたが、事件のきっかけとなった「いやがらせ」というのは、よくある痴話げんかの過程のひとつで、これが殺人に至るようなケースは極めてまれだ。

そうでなければ、出会い系や不倫が全盛の今の時勢になら毎週何人か殺されていなければならないはずだ。そのような報道には会ってないし、むしろネットを介した集団自殺の方がもっと深刻にならなければならない事案だとおれは思う。

単なる痴話げんかだと思い、殺人に至るとは予測できなかったという警察の釈明は妥当で、裁判所もこれを認めたということだ。

むしろ、論点はそこではなくて、被害者が警察に提出した告訴状を警察内部で改ざんしたという行為と捜査を敬遠したという事実こそが糾弾されるべきだ。
マスコミはこうした警察の機能不全こそ、国民全体の不利益に繋がるものとして、怒り、追及していかなければならない。マスコミが遺族感情にとらわれるあまり、焦点のずれた報道となることを危惧する。

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