ISBN:4087471713 文庫 浅田 次郎 集英社 2000/03 ¥500

まだ「鉄道屋(ぽっぽや)」と「ラブ・レター」しか読めていないのですが、日記に書くことにします。

☆☆☆

昨日、帰り道の本屋で買いました。
大評判になった本ですからもちろん知っていましたし、その後の浅田次郎の活躍にはすばらしいものがあり、興味もありました。ただ、浅田次郎という人のなんだか山師的な印象(失礼)がおれに彼の本を買うことをためらわせていました。

「鉄道屋(ぽっぽや)」は評判に違わぬいい短編小説で、帰りの電車の中で読んでいたおれは、涙をこらえるのに苦労しました。
主人公をはじめとする不器用な鉄道屋(ぽっぽや)の生き様と、しんしんと雪に覆われる炭鉱の町のイメージが重なり合って、非常に美しい小説です。

「ラブ・レター」は、偽装結婚で中国人の女と結婚したことになっている主人公のところに、その「妻」が死んだとの連絡が入る。その主人公あてに「妻」からの手紙が届けられて・・・。
この「妻」、白蘭の手紙が泣かせます。
「こんなわけないやろ」と思いながらも、読んでいて泣けてしまうのは、「こういうことがあってほしい」と思っていることの裏返しだと気付いた。泣かされるのが悔しいくらいよくできた小説。

☆☆☆

明日続きを読みますが、こういう本を読んだ後は、自分が置かれている立場・状況を考えずにはいられませんね。いい小説です!

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