ISBN:479663858X 単行本 小川 義男 宝島社 ¥1,200

これも母親推薦の本。

誰でも、一度は読んだことのある本。「国語の教科書」。

国語が好きだった人も、嫌いだった人もいるかと思いますが、おれは国語という科目はともかく、教科書は大好きでした。
新学期に新しい国語の教科書をもらうと、数日のうちに全部読んでしまうほど。昼食の時間は、国語の教科書を読みながらお昼ご飯を食べてました。

そんな教科書好きのおれにぴったりの本ですね、これは。
収録されているのは・・・

「朝のリレー」        谷川 俊太郎
「スーホの白い馬」      大塚 勇三(再話)
「トロッコ」         芥川 龍之介
「スイミー」         レオ・レオニ(作・絵)谷川 俊太郎(訳)
「春の歌」          草野 心平
「注文の多い料理店」     宮沢 賢治
「かわいそうなぞう」     土家 由岐雄
「高瀬舟」          森 鴎外
「永訣の朝」         宮沢 賢治
「おみやげ」         星 進一
「レモン哀歌」        高村 光太郎
「最後の授業」        アルフォンス・ドーデ(作)松田 穣(訳)
「初恋」           島崎 藤村
「屋根の上のサワン」     井伏 鱒二
「蠅」            横光 利一
「野ばら」          小川 未明
「山月記」          中島 敦
「汚れちまった悲しみに・・・」中原 中也
「ごん狐」          新見 南吉
「こころ」          夏目 漱石
「生きる」          谷川 俊太郎

覚えのある作品があるのでは?

今回読み直してみて一番感銘を受けたのは、意外にも中島敦の『山月記』でした。
文章の格調の高さもさることながら、小説の主人公・李徴が虎に変身してしまった理由の部分・・・

「・・・己は詩によって名を成そうと思いながら、進んで師に就いたり、求めて詩友と交って切磋琢磨に努めたりすることをしなかった。かといって、又、己は俗物の間に伍することも潔しとしなかった。共に、我が臆病な自尊心と、尊大な羞恥心との所為である。・・・」

がーん。
おれとそっくり・・。

おれは高校のときに、これを読んだはずだが、当時は全然そんなこと思ってなくて忘れてしまっていました。
「臆病な自尊心と尊大な羞恥心」かあ。さすがに名作とされるだけあって「人」というものをうまく捕らえたものだ。

ああ!・・・心配になってきた。

おれも虎になってしまうかも・・・(^^;

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