打ちのめされました

デートは雨、雨、雨・・・。ずっと雨が降り続いていました。

おれの涙雨ですよ、きっと。

あらかじめ決めていたとおりデートは進んだ。まずまず順調。楽しかったし、彼女もよく笑ってくれたし・・・楽しんでるように見えた。

でも、夕食の時に色々話をしたとき、学生時代や社会人になってからの友人の話をしてくれたときに、おれは打ちのめされてしまった。

彼女は社交的で、男女を問わず友人の多いタイプ。当時の彼氏の話や友達のエピソードをたくさん話してくれたけど、おれは正直いやだった。

おれは今でこそましになったものの、人見知りがあって、友人を作りにくいタイプ。「やっぱり友達はいいよね」系の話は、おれにとってはツライ。

まして異性の友人などいないので、考えられないかもしれないけど、彼女の交友関係に嫉妬してしまう。
過去の話でも、素直に聞けない。彼女はおれがもっていないものを持っているから・・・。

おれには「親友」も「異性の友人」もいない。

だからこそ惹かれたのだろうと思う。

デートの最後に、また車の中で告白したけど、今日の彼女はこのあいだとは違った。おれが抱くのを嫌がったし、はっきり「いいひとだけど、ごめんなさい」と断られた。
おれは二重に打ちのめされた。

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おれは女性と付き合ったことが、ほとんどないのにもかかわらず、いや、だからこそ、モテそうな美人でスタイルのいい女性に惹かれる。

おれにないものを持っていることに惹かれる？

でも、『そんな女性は恋愛経験が多いから、おれのお粗末な恋愛経験（ともいえないもの）はとても薄っぺらいものに思えて、満足してもらえないんじゃないか』とずっと不安でいる。

今日はそうだったのだろうか・・・？

恋人がいなかったことは残念だとは思っていない。
友人がいないことも平気だ。
でも、今日のような思いをすると、「友人や恋人のいなかったおれの人生は間違ってたのか」と考えずにはいられない。

たったひとりおれのことを分かってくれる恋人がほしいだけなんだけどね。

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雨は降り続いている。

涙は流さないけど、心の中じゃ号泣しているおれがいる。

ふられたんだなあ・・・。